出演者 四家真理子  2000.10.29
 心と体のクリニック”今日の先生は、四家真理子先生で、糖尿病とお薬のお話をおうかがいしたいと思います。先生よろしくお願いします。

 糖尿病といえば日本人でもたくさんの方、これで困っている方がいらっしゃると思うんですけれども、どのくらいの方がいらっしゃるのでしょうか。

 そうですね、先日といいますか半年くらい前だと思いますが新聞に載った人数によると大体糖尿病として治療を受けている方が690万人、疑いのある人を含めると1400万人くらいいると言われています。
 1400万人といえばものすごい数じゃないかと思うんですけど糖尿病は具体的にはどういう病気なんでしょうか
 そうですね。今は糖尿病そのもので命を奪われる怖い病気ではないんですが、それによって引き起こされる余病といいますかそれがとっても怖い病気ですのできちんとコントロールしていただきたい病気だと思います。どういう病気が引き起こされるかといいますと糖尿病性網膜症と言われる失明ですね。それから腎臓透析、神経障害で末梢のほうに血液がうまく行かなくなることによって下肢の切断に至るとか動脈硬化を引起こし心筋梗塞脳梗塞を引起こすことがあります。
 これらはですね、ほって置くと失明してしまうほどの病気だとのことですけど予防についてお話いただけますか。
 昔は成人病といわれたんですが今は生活習慣病と言われています。て言われるくらい生活習慣が大きくかかわっていると言われています。ですから生活習慣を見直すことによってかなりの部分は予防できるのではと思われます。

 そのひとつとして食生活ですね、食べ過ぎなと言うことです。今は飽食の時代と言われていますようにかなり食べ物があふれていますのでどうしても食べ過ぎてしまいます。食べ過ぎないように、かといってダイエットし過ぎて体調を壊す方もいますので栄養面から見たきちんとしたコントロールと言うことになります。それが食事療法になります。

 便利になった為どうしても身体を動かさないので、それによって運動不足から来るエネルギーのとり過ぎになりますので運動することの運動療法ですか、運動と言っても走ったりと言う運動ではなく散歩のような軽いものでよいと言われていますので、そういう運動療法を取り入れるのが大切と言われています。・・・・・(音楽で休憩)

 今日は糖尿病とお薬というお話をうかがっていますが、糖尿病を予防するためには運動療法と食事療法があるというふうにうかがいましたけれど、もうひとつあるそうですけれどそれは何でしょうか。
 それがお薬を使う薬物療法ということになります。薬物療法は血糖を下げると言うことなのですが血糖を下げるにはいろんな働きがありまして何種類がありますのでまず代表的な働きのものをご説明したいと思います。

 ひとつは古くからあるお薬で膵臓に働いてインスリンを一生懸命出させて血糖を下げるお薬になります。これは、こればかりに頼っているとだんだん効かなくなってくると言われていますのでそれを予防するためにもある程度運動を一緒に併用していった方が良いと言われています。

 ほかにもどんな薬があるのでしょうか。
 インスリンの働きが悪くなったのをなおすお薬も最近では出ています。そのほかに、食事をとった後と言うのは急激にエネルギー源が入ってきますので、血糖値があがりますので急激に上がり過ぎないように、徐々に徐々に上げて最終的には全部うまく吸収してくれるようにする働きの薬があります。この薬は飲み方を注意しなければなりません。ご飯を食べる直前でなければいけません。お箸を持つ直前にお薬を飲んでいただいてご飯を食べると言う風にしていただかないとお薬の効果が十分にでません。お薬を飲み忘れに気が付いたときまだ食事をしている最中ならお薬を飲んで良いのですが、食べ終わってしまったときにはある意味では間に合いませんのでその分一回は抜いちゃって良いと言うことになります。
 いろいろお薬の服用の仕方も注意点があるんじゃないかと思うんですけど、その他に何か注意することがあるんでしょうか。
 糖尿病の薬につきものが副作用の低血糖なんですね。普通低血糖を起こしたときには砂糖とか飴をなめなさいと言われているんですが、この食後の血糖が急に上がるのを抑える薬の場合には、お砂糖とか飴では効きませんのでブドウ糖でなければだめなんですね。そういう薬を飲んでいる方には、ブドウ糖は薬局で渡して下さっているはずですので、薬局でもらっていただきたいのですが、もし手元にそれが無いときには缶ジュースにかなりブドウ糖が含んでいますので缶ジュースで代用していただきたいと思います。
最近では薬局のほうでも処方できるようになったというインスリンについても教えていただけますでしょうか。
 そうですね。インスリンは昔、病院からで、私たち薬局からは直接出すと言うことは少なかったのですが、最近は薬局からもインスリンが出せるようになったので何人かそういう患者さんもいらっしゃいます。

 インスリンはよく注射ですので、やはり痛いですからなるべくなら使いたくないと言う患者さんも多いのですが、インスリンはうまく使うことによって体のために良い結果が得られます。

 と言うのは注射だからいやだと言うのとインスリンの注射を打ったら一生離れられない、と言うのでやりたくないと先延ばしと言う方がいらっしゃいますが、現代ではある程度コントロールがうまくいかない時にはインスリンの注射で膵臓を休めてあげる、そうする事によってまた膵臓の働きがきちんと出来るようになって、また飲み薬だけでも(食事療法も必要ですが)飲み薬に戻って飲み薬でコントロールが出来るようになると言われていますので、それは最後の最後で、インスリンを膵臓から出し切ってしまってからでは無理ですので出し切ってしまう前に早めにインスリンを使うのも一つの方法だと言われています。

 それでは先生、最後にまとめをお願いいたします。
そうですね。糖尿病と言うのは今、血糖がきちんとコントロールされていれば健康な人と変わらない生活が送れると言われていますので、今話しました食事療法、運動療法、薬物療法をきちんと行っていただければいいと思います。

 ただ難しいところは運動療法にしても食事療法にしても一日だけやればいいと言うものではないのですね。とにかく毎日毎日続けなければ意味がありませんのでそこが難しいところです。

 まず食事療法で続けるのは糖尿病の方だけが違う食事をするのではなく家族全員で同じもので年齢差とかいろんな問題がありますけど、そこら辺は同じもので食べる量によってコントロールすると言うことが必要かと思います。糖尿病食は一般に今の世の中では健康食だと言われていますので皆さんでとっていただきたいと思います。

 運動療法に関しましては自動車の増える台数と糖尿病の増える割合とが同じだと言われていますのでなるべく車を使わないで近くでしたら歩いて建物の階段のある所でしたらエレベータ^、エスカレーターは使わないで階段をのぼって頂くことが大事だと思います。

 お薬を使うようになりましたら、お薬はきちんと先生の指示に従って飲んでいただく事が大切だと思います。よく日本人はお薬が好きだからお薬を飲む人がたくさんいらっしゃるのですけど、逆にいろんな社会的にお薬の害なんてのが言われまして、飲みたくないと言う人もかなりいらっしゃるんですが、お薬って今のお薬、きちんとそれによって治るって言うものは少ないんですね。だいたいある症状を抑えることによって、それから引起こされる余病を予防するお薬が多いのできちんと飲んで予防することによって、それ以上健康を害さないって意味で使うお薬が多いですから、あまりお薬は嫌わないできちんと飲んでください。・・・って言うことが私から言いたいことになります。

ありがとうございました。